金貨とは
金貨とは金を素材に作られた貨幣の事で、世界中で流通しています。また、金貨は、世界のいくつかの政府が重量および、品位を保障しているため、資産としての「価値」が安定しています。
「金」は株や国債などの債権とは異なり、そのものに価値があるものです。したがって、仮にある国の経済が不安定になった場合でも、「金」自体の価値がなくなる事はありません。
- ■ 美しい黄色の光沢を放ち、見栄えがいいこと
- ■ 希少性があり偽造が難しいこと
- ■ 柔らかく加工しやすいこと
化学的に極めて安定しており、日常的な環境では錆びたり腐食しないなどの理由で、古来、世界各地で貨幣の材料として使用されてきました。例えば古代ローマのソリドゥス金貨などです。
金は政治や経済の影響を受けにくく、いつでも市場で取引できるので、多くの人が保有するようになりました。金には「資産性」の他に「貯蓄性」にも優れたものがあります。
ただし、純粋な金は、流通を前提とした硬貨として使用するには柔らかすぎるため、 通常は、銀や銅などの他の金属との合金が用いられます。
近代社会では、日本やアメリカ合衆国を始め、一般的には90%の金と10%の銀または銅の合金が用いられました。
イギリスでは、22カラット(金91.67%)の標準金と呼ばれる合金でソブリン金貨が、1817年から本位金貨として鋳造されました。
銀貨、銅貨にも言える事ですが現代では通貨というものが国々によって存在し、 紙幣というものが高額な通貨として流通しており、硬貨はあまり高い価値を持っていないことが多いです。
しかしながら昔は通貨といえば金貨、銀貨、銅貨などのように硬貨を用いるのが普通でした。
理由としては、異なる国では紙幣というものが紙屑同然となる事が多い為です。
一方で、硬貨は元々金属で作られているため例え他国のものであっても鋳つぶせば金属として価値を有する為、 別の国のものであっても相応の価値があります。
中世ヨーロッパでは長らく金貨が鋳造されず、東ローマ帝国(ビザンツ)からもたらされるビザント金貨か、イスラム圏からもたらされるディナール金貨が儀礼用などに使用されるのみでした。 一般的にヨーロッパの近代貨幣制度は1252年のフィレンツェにおけるフローリン金貨をもって始まったと言われており、その後ヴェネツィアで1284年にドゥカート(ダカット:Ducat)と呼ばれる金貨が鋳造されました。
そして、この2つの金貨が広く貿易に利用され、今日の貨幣経済を築きました。
これらの金貨はともに品位は.875で、56グレーン(54トロイグレーン)の量目を有してました。 金貨の世界的な流通は、やがて「金製の貨幣」としての貨幣価値にとどまらず、金という物質そのものと経済を連動させる金本位制に発展しました。
この金本位制は1816年にイギリスで世界最初に確立されました。 金本位制が崩れた現在、法定の平価に相当する額面価値分の金を含有した本位金貨は発行されていません。
通貨型金貨
補助貨幣的な性格を有する。日本では10万円および5万円の記念金貨がこの形式で発売されましたが、 世界的にはほとんど例を見ません。
コレクター金貨
コレクター金貨は、その希少性、年代、状態および鋳造数で、金貨の価値が決まります。 2002年7月には、非常にめずらしいダブルイーグル金貨が発行されました。
ダブルイーグル金貨はアメリカで最も貴重なコインです。初期の1933年アメリカ造幣局で鋳造されたダブルイーグルコインはほとんど残っていません。
2007年にロイヤル・カナディアン・ミントは、100キロの金貨を発行しました。これは、直径50センチメートル、厚さ3センチメートルの大きさでした。
市場における取引価格は収集家、あるいは貨幣商の間の市場価格により決まリマす。 オリンピック大会など国家的な行事を記念して発売されることが多いです。
世界のいろいろな金貨
世界の主な金貨はオーストリア造幣局が発行する「ウィーン金貨ハーモニー」や、カナダ王室造幣局の「メイプルリーフ金貨」、オーストラリア・パース造幣局の「カンガルー金貨」などがあります。
金貨の純度は99.9%の純金製です。流動性が高くデザイン性も高いです。とくにウィーン金貨にはウィーンフィルハーモニーの楽器の絵が施されており、カンガルー金貨は毎年裏面のデザインが変わります。
他にも、どの金貨が良いのかは、好みや大きさ、予算などの問題になります。小さいものでは1万円前後から購入が可能で、地金の延べ棒より手軽で小額投資できるため、若年層からお年寄りまで幅広い層に人気があります。
このほか、米国の「 イーグル金貨」、英国の「ブリタニア金貨」、南アフリカの「 クルーガーランド金貨」なども人気ですが、この3つはいずれも純度が91.67%しかありません。また、中国の「パンダ金貨」は、純金は99.9%で、「カンガルー金貨」や「メイプルリーフ金貨」などに比べると純度が若干低くなります。しかし、希少性があり、コレクターが多いことから、古いパンダ金貨は高値で取引されることが多い金貨です。
インフレなどで紙幣が紙屑同然になる事が多いのを見れば納得出来ると思います。 現代は金貨というものが製造される場合は極めて特殊な例であることが多いです。日常生活で使う硬貨に金や銀を混ぜてあることはほとんどありません。金貨が発行される場合、金貨という価値の高い物の性質上本来の価値より高い金額で販売し低い額面の設定であることが多いです。
日本における小判や金貨について
日本では、淳仁天皇の天平宝字4年(760年)に開基勝宝(かいきしょうほう)という金銭が発行され、 その1枚は、銀銭10枚と同等の価値があると言われています。
しかし金銀銭は実際には殆ど流通せず、中世まで金銀は秤量貨幣として通用しており、砂金のままで使用されることも多かったようです。産地の偏在から、銀が西日本中心に使用されたのに対し、金は東日本中心に使用され、金は銀に先駆けて定位貨幣として整備されていきました。
戦国時代には甲州金が発行されました。豊臣秀吉が作った天正大判は、2004年10月に1000トロイオンスのウィーン金貨が発売されるまでは、表面積が世界最大級の金貨だったと言われています。
江戸時代に入ると本格的な全国流通を前提とした小判、一分判など定位金貨の発行が幕末期まで継続し、当初は秤量貨幣として発足し江戸時代末期になってようやく定位銀貨が受け入れられてきた銀貨とは対照的です。
近代の本位貨幣
明治時代に導入された通貨単位の圓(円)は金の量目をもって規定され、1871年より1・2・5・10・20円金貨が発行されました。また、国立銀行券や日本銀行券などの紙幣は兌換紙幣として、金貨との引換保証によって価値を担保しました。
ただし実際には引当金貨が充分でなかったり、法令で金兌換が停止されたりすることが多く、必ずしも実質的に兌換が保証されていたわけではありません。その後1897年の貨幣法による新金貨は、金重量を半減した5・10・20円金貨のみとなり、旧金貨は倍額面での通用とされました。新金貨は昭和初期の金解禁停止に伴う兌換停止まで製造発行していました。
以後、本位金貨の発行はありません。これらの新旧の本位金貨は1988年4月施行の通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律によって正式に廃止されました。
金貨は、お金として使われてきた歴史があり、「マネー資本主義」と言われる現代においても、これから人々に必要とされることがあると考えられます。
預金封鎖に備えてどんな対策を取るべきか
日本では1944年、日本国債の発行残高が国内総生産の2倍に達したために償還が不可能となり、財産税の新設と共に昭和21年2月17日に突如として預金封鎖と新円切替が 実施されました。
わたしたち庶民は自らの生活を守るために過去に起きたことについて学ばなければいけません。
預金封鎖の影響を逃れたいなら、不動産、農地・食料の他に、たやすく換金できる貴金属、金地金、金貨や銀貨などが対抗資産となります。 それが「金貨」です。
例えば金貨や金地金など金:ゴールドという有史以来価値を失ったことのない資産はそれをもっているだけで資産防衛になります。金は資産防衛としてとても有効です。
金地金(ゴールドバー・インゴット)を購入するには、ある程度まとまった金額が必要となります。
そこでお薦めしたいのが金貨(ウィーン金貨・メイプルリーフ金貨など)です。少額で手に入るウィーン金貨等は世界中でも良く知られていますので、財政破綻時の混乱期には、決済手段としても利用できる可能性があり、大変有効と考えます。
上記理由により日本が財政破綻した場合の備えとして、金貨の購入は有効です。できる限り早急に金貨などの購入をお薦めします。
2011年1月より、自動販売機で金貨が購入できるようになりました。
金貨の自動販売機はスペースインターナショナル(株)が、企画・設置・運営まで一貫して行っています。東京都中央区新川の「金銀の貯金箱」というお店に設置がされています。紙幣価値の下落が危ぶまれる現在の日本で、国民の生活を守るためのサービスを提供したいと思っています。
日本が国家破綻したとすると、日本通貨(円)は、ただの紙くずになってしまいます。
通貨は、国の経済力を元に信用を得ているからです。
ところが、金は世界共通の価値があるから「世界の共通通貨」と言えます。
つまり、国の経済に関係なく価値を保つ国際通貨が「金」です。
経済情勢が悪化したり戦争などが起きると、金価格が上がります。
通貨よりも「金」の方が、資産価値としては、安定しているのです。
だから資産の一部を金貨で保有する人が増えてきています。